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 待ちかねた春の訪れを真っ先に教えてくれるのは我が家の池の端、 躑燭の根元 に咲くイチゲです。
むたいていは3月10日 前後、うつ向いて咲いている白い清楚な 花のーむらを、誰より先に見つけるのは 私。
 小学校に入学する前から、遊びま わっていた裏山の“山の川” と呼んだ流 れの渕に、 沢山咲いていたこの花を見つ けた時のよろこび。 小鳥が運んでくれた 贈り物だと信じています。 イチゲの次に 咲くのは雪割草とカタクリ。 さあ、 かね てから用意の立札を立てます。 「小さな 花が咲きました。 足元にご用心」と。 雪国に育った者は皆、春は一挙に来な いことを知っています。
 ほんの少し兆し を見せておいて喜ばせ、 「まぁだだよ」 と でも言うように後戻りをして見せる。
 こんどこそ本当と思わせて、また、意地悪 く落胆させ、越後の空はいつも気を持た せます。

 良寛様も同じ思いでおられたのでしょ うか。